トリイミュージック

アコースティックピアノの鍵盤の重みを感じる部分は2ヶ所あります。

鍵盤はそこまでわずか10mmでしたね。
最初のポイントは鍵盤が始動して数ミリのところ。(感覚的には2㎜くらい?)
この重みは、あるのかないのかもやもやした感じの重みですが、ゆっくりやさしく鍵盤を下げると
ちゃんとあることを感じると思います。
(※電子ピアノには、この重みがまずありません)

この重みは、驚くことに、一番右のペダルを踏むと消えてなくなります。
一番右は音が残りるダンパーペダルです。
ということは、音が残る仕組みと関係のある重みということになりますね。

もうひとつは、底に近いところ(おおよそ7,8㎜くらいでしょうか)

こちらの重みはしっかりしています。
鍵盤を優しく下げると、まるで底に到達したかのように感じるくらいハッキリしています。
そして、そこから力を加えると、

「ストン!」

と、抜けた感があり、そのまま底へ到達します。
(※この重みは一部の電子ピアノでも再現を試みています。)

よく、ピアノの鍵盤が重くして、あるいは軽くしてというご要望が調律師に届きますが、
この重みのタイミングを調節することでそれに応えるケースが多いんです。

2つの重み。鍵盤の重さや弾き易さにとてもかかわりのあるポイントなのでした。