舞台は自己表現の場
ステージに立つ服装は基本的に自由ですが、子どもが自信をもって演奏できる衣装を準備してあげましょう。
たかが衣装、されど衣装。
人間は着ている服によって、持たれる印象、自信、意識が変わります。
不思議なことに、衣装次第で気分が上がって、自信をもって演奏できるお子様が多いんです。
それほどに衣装は、精神的に大きな影響を与えるといえます。
とはいっても、女の子ならドレスやワンピース、男の子ならシャツやジャケット…と、選択肢は様々で悩ましい。
通っている教室や先生によっても服装の傾向が異なりますので、これが正解!とは云えませんが、ここでは実際の発表会でどのような衣装が選ばれているのかをご紹介いたします。
●袖のデザイン
ピアノ、エレクトーン、ヴァイオリン、フルート…
どんな楽器の発表会でも重要なのは、演奏の邪魔にならない袖のデザインを選ぶことです。
可愛らしさだけでふんわりとした袖のデザインを選んでしまうと、脇がもたついて演奏しにくい…といったことになりかねません。
ノースリーブなら間違いなし!
ジャケットを羽織る場合も、両腕が問題なく動かせるサイズ感のものを選びましょう。
●演奏曲に合わせてドレスや色を選ぶ
コンクール用に衣装を準備される場合、このパターンで選ばれる方が多いです。
オリエンタルな曲でチャイナドレス、大好きなディズニープリンセスの衣装でテーマ曲を演奏するなど…
演奏曲をそのまま体現している衣装はとても素敵です。
曲から色をイメージするのは難しそうですが、自分が表現したい色でOK。
例えば、情熱的な曲であれば、赤。
華やかな曲なら、ゴールドや黄色など。
色のイメージが固まれば、インターネットで探す場合も楽です。
●スカート丈は座った時に短すぎない長さがベスト
座った状態で問題のない丈を選ばないといけません。
立っている時は膝上丈でも、座ればミニ丈になります。
エレクトーンに座るとき、スカートを広げて座るお子さんがいます。
小学生低学年のお子さんであれば さほど気になりませんが、身長が伸びてくると、客席からの角度によっては太ももの後ろ側が見えてしまうことがあります。
座ったときにふとももが見えないか、これも本番の前に確認しておくことをお勧めします。
●特別な衣装は用意したくない
ドレスやタキシードはもちろん見栄えがして格好良いですが、着る機会は少ないものです。
「ドレスを買うのはもったいない」
これもよく聞くお悩みです。
少しきれいめなワンピースや、男の子ならインナーとしても使えるシャツできちんとした雰囲気を出すのはいかがでしょうか。
お出かけ着としても活用できるデザインも最近は豊富にあります。
こんなふうに小物で雰囲気を出すのもおすすめ。
いつもとは違う衣装を着ることによって、どんなに小さなお子様でもワクワクドキドキ「舞台に立つって特別なことなんだ」という気持ちが芽生えます。
後に着回しができるデザインの衣装でも、新調してあげてください。
●制服で出ることもOK
制服=学生の正装ですから、もちろんOKです。
実際の発表会でも、制服で出演する中高生は多くいます。
ただし、女子はスカート丈に注意です。
親御様から「ドレスを着て欲しいのに、思春期だからか嫌がる」と言った声をききます。
ドレスに抵抗がある子と、抵抗がない子の違いはなんでしょうか。
幼少の頃から「発表会ではドレスを着るもの」として、毎回出演してきたお子様は、思春期になっても抵抗なくドレスを着てくれるようです。
女の子は腕を出すのを嫌がったり、スカートをはくのを嫌がったり…思春期は難しい時期です。
制服のデザイン的に演奏の妨げになるようであれば、ブラウスやシャツにスカートかスラックスを合わせて、制服に近い衣装だと抵抗なく着れるでしょう。
特別に用意するのは大変ですし、お金もかかることですが、子ども達は本番に向けて一生懸命練習してきました。
舞台に立ってしまえば、頑張るのは子ども自身。
そして最後に親御さんが協力してあげられるのは「衣装」です。
自信を持って演奏できるよう、ぴったりの衣装を準備してあげてください。