電子ピアノの録音と再生の仕組み
電子ピアノは、
コンサートホール用のグランドピアノを、プロのピアニストが、弾いた音を、高性能なマイクで、録音する仕組みです。
電子ピアノの鍵盤を弾くと、録音した音が、スピーカーからなると言う仕組みです。
よって、誰が弾いても、出てくる音はそのピアニストが弾いたものになります。
これがアコースティックピアノとの決定的な違いです。
アコースティックピアノの構造
アコースティックピアノは、鍵盤を叩くと、ピアノ内部のハンマーが飛び上がり、ピアノ線を叩いて音が出来ます。
弾く人の、鍵盤を抑える位置、押さえる力加減や方向で
ハンマーが弦に当たるスピードや角度が微妙に変わり、一音一音違う音色になるのです。
厳密に言うと、同じ人が弾いても、同じ音色は二度と出せないくらい繊細なものなのです。
その違いが弾き手にどう影響するのか
そして、アコースティックピアノは、乱暴に弾けば汚い音が出ますが、電子ピアノは乱暴に弾いても綺麗な音しか出せません。
特に子供は、綺麗、汚いに敏感です。
常に綺麗な音を出そうと気を付けながら弾くことで、体の使い方、手や指のフォームを正しく身につけていけるのです。
ピアノに限らず、音楽は自己表現です。そしてピアノの自己表現とは音色そのものです。あの艶やかな音色にあこがれてピアノを始める方がほとんどだと思います。
そして、音色という驚くほど繊細で感性的な学びのゾーンは、教えて出来るというより、本人が気づくかどうかが大事です。
テクニックや、音の長さ、リズム、音量の大小などは、電子ピアノでも学べますが、このゾーンは電子ピアノでは困難です。
事情等で、電子ピアノで練習する方も、できる限りアコースティックピアノ弾く機会が多くあったほうが良いと思います。