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「やってはいけない!『ピアノの置き場所』3つのNGポイント」をご覧になられましたか?

反響が結構あり、ピアノの置き場所に悩まれておられる方の多さとニーズに驚きました。

もっと詳しい情報が欲しいというお声があること。そして、様々なピアノの置き場所に関するネット情報には、ピアノを演奏するお子さんやご家族目線で書かれていないものもありますので、ピアノの専門店、ピアノ調律師の目線から、もう少し突っ込んだ情報をお届けいたします。

 

1、部屋に凹みを作ってピアノを置くのはNG

ピアノは、存在感がありますので、リビングに置くと圧迫感を感じるかもしれません。

そこで、間取りの専門家は、「部屋にピアノが入るスペースを作って収めればスッキリします。」とアドバイスされているのですが、ちょっと待ってください。

ピアノに調律が必要だということはご存知だと思います。

調律は下図のように、ピアノの外装を外し、天屋根を上に開けて、ピアノ線を止めているひとつひとつのピンに、専用工具をはめ回して行います。右手で回すので、高音(右側)になると肘はピアノの右外へ突き出るのです。

 

「ピアノ調律」の画像検索結果

上々記の写真のように、ピアノの寸法ピッタリに窪みを作ると、肘が壁に当たって、高音側の調律がとてもしにくくなります。不可能ではありませんが、正直調律師泣かせなので避けた方が助かります。

絶対にNGなのは、上の空間をピアノのサイズピッタリにすることです。

天屋根(上の蓋)が開かないと、調律も調整も修理も出来ません。その度に、200kg以上あるピアノを動かさないといけないのでご注意ください。

2、内壁の裏側の材質が均等であればベスト

アップライトピアノは、壁に背を向けて配置します。それはピアノは背面から音が出る楽器だからです。(下図参照)
よって外壁(壁の向こうが室外)より、内壁(壁の向こうが室内)に設置する方が、近隣への音漏れが少ないのです。

そして理想は壁の向こう側が、同じ材質、同じ厚みであるのが理想です。

壁の厚みが、左半分と右半分で違う場合、低音(左側)と高音(右側)の音の反射量が変わります。

弾き手からすると、頑張って弾いているのにメロディーが小さくなるとか、左手の音がうるさいとか、左右の音バランスという感覚的な勉強がしにくくなります。

 

 

3、子供が孤独にならない場所に置く

ピアノ練習は、ともすると孤独になりがちです。家族が集う場所から離れた部屋や2階に置くと、なかなか腰が上がらないかもしれません。

ご家族のご理解がいただけるなら、リビングに置いてあげた方が寂しくなく練習しやすくなるでしょう。

ご家族が、お子さんのピアノに関心を持って、

「あなたのピアノを聴きたいな!いつも聴いているよ。」

とアピールしてくださるご家庭のお子さんは、ピアノの上達も早く、長く続ける傾向にあります。

逆に、思春期になると「聴いてほしくない。」という気持ちが膨らむお子さんも出てくるので、その場合は子供部屋などに移動すると良いでしょう。

ピアノが長持ちする、ピアノの音が一番良い場所。

置き場所は、それらのファクターが重要ですが、最優先すべきは、ご使用者がいつでも弾ける、すぐに弾ける。そして弾きやすい場所が一番かもしれませんね。

 

いかがでしたか?
今回は「続・やってはいけない!『ピアノの置き場所』3つのNGポイント」をご紹介しました。

これで、安心してピアノをご家庭に迎えられますね。
是非参考にしてみてくださいね。