ライブハウス『utogaria(ウトガリア)』のオーナー古瀬さんは、新しい挑戦に柔軟かつ熱心に取り組むビジネスオーナーです。ここでは彼がなぜ『utogaria(ウトガリア)』に『RETROピアノ』を選んだのかを探ります。それはライブハウスに合う独特のビジュアルとクオリティを求める古瀬さんの強い意志の表れでした。
私にとって、ピアノは単なる楽器以上のものです。それは私たちのライブハウスの魂のような存在です。私がピアノに求めるものは2つ、ひとつはライブハウスの世界観にピッタリなビジュアル、もうひとつはミュージシャンが認めるクオリティの高さでした。
リフォーム事業にも関わる私には、ライブハウスの壁や床、天井など、内装の統一された世界観への強いこだわりがあります。例えば椅子。床や壁の色と調和するものを探して多くの店を回り、見つけたのがこどもの学習机の椅子。高級家具屋で探すだけが手段ではありません。常識にとらわれず揃えていくのが楽しいんです。
ある日、Facebookで見かけた㈱トリイのピアノ画像に目を奪われました。私の心は飛び跳ねました。まさに私が探していたピアノです。お店は決して自宅から近いわけではありませんでしたが、私は経験則で知っています。レトロな物は待ってくれないと。
もうひとつ譲れないのが、プロのミュージシャンが認める楽器としてのクオリティでした。私はミュージシャンたちの意見に耳を傾け、沢山の店をまわり、様々な情報を集めました。単に新しくてキレイな音がするだけならメーカーや大手楽器店にいくらでもあります。そうではなく、年輪や奥深さがあり、使い込まれた感じや温かみがあるような、このライブハウスの音環境にピッタリな、そんな独特の魅力があるピアノが欲しかったんです。
以前からミュージシャンは、弾きにくいピアノについて言及していました。なのでピアノ自体のクオリティが低い物は絶対に避けねばなりません。ミュージシャンが満足する演奏こそがお客様を喜ばせ、そしてリピーターになる。ライブハウスの成功にピアノクオリティへの妥協は許されなかったんです。
知り合いのミュージシャンがサックス講師としてこの楽器店に関わっていた縁で、紹介をもらって来店しました。そこで、ひとりのピアノ調律師に出会います
私が出会ったピアノ調律師は、40年以上のキャリアを持つプロ中のプロでした。国内外から高い評価を受け、ピアニストからも厚い信頼を得ています。奇抜な調整やその場しのぎのメンテナンスをせず、どんな音環境にも対応することがピアノ調律師の仕事であるという彼の説明に、私は深い感銘を受けました。
『RETROピアノ』を決断したのは、彼が話してくれたピアノ調律の哲学に共感したからです。「ピアノのメンテナンスの本分は、元来そのピアノが持っている力を100%発揮させてあげること。ミュージシャンのjobとまったく一緒だ」と。この哲学を持つ調律師がメンテナンスを施したピアノなら大丈夫だと確信しました。
注文から納品までは驚くほどスムーズに進みました。気になっていたミュージシャンの反応はすこぶるよく、お客様もピアノだけが目当てで来店するわけではないものの、私の狙い通り、ピアノが醸し出す雰囲気と音質が良いとおっしゃいます。それは私たちのライブハウスの心臓部となり、訪れるすべての人に感動を与えています。
RETROピアノは、ただの楽器ではなく、私が創造した空間の一部となり、その魅力で人々を引き寄せ、素晴らしい音楽体験を提供しています。私たちのライブハウスにとって、このピアノは単なる楽器ではなく、真のパートナーです。
良い物との出会いは、常識にとらわれず、広い視野で即行動に移すことが大事だと私は感じています。レトロは待ってくれません。その物の持つ本質をしっかり見極めて選びたいとお感じなのであれば、トリイの『RETROピアノ』を見て、触れて、話に耳を傾けることをおすすめします。